柏のホタル

柏市若白毛地区でホタルの里づくりを推進中

柏のホタル

 ホタルは、古来より和歌や俳句にも詠まれるなど、初夏の風物詩として親しまれる身近な存在でした。かつては柏市内各所でもゲンジボタルが見られたようですが、河川環境の悪化や車の明かりが増えたことなどで生息が困難となり、現在その姿を目にすることは稀となっています。彼らが私たちの生活圏から姿を消してしまったのはとても残念なことであります。

ゲンジボタルの生態

 ゲンジボタルは体長1.5cmほどの昆虫で、オスは飛びながら光り、草の上などで光るメスと交信して、互いにペアとなる相手を探します。交尾の後、メスは岸辺のコケの中などに産卵します。

 夏、卵から孵ったゲンジボタルの幼虫は、すぐ水の中へ入り、カワニナなどの巻き貝を食べて成長します。冬を越して十分に成長した幼虫は、4月上旬ころ、雨の降る夜に岸へ上がり、土の中でサナギとなります。そして、5月~6月ころに羽化し、地上へと出てきます。

2008年春、柏市内でゲンジボタルの幼虫の放流を行いました。放流した幼虫が成虫となり、子孫を残して、今年だけでなく来年以降もこの湧水でホタルが見られることを願っております。ホタルが再び身近な存在となるよう、これからも活動してまいります。

毎年6~7月頃に、増尾の森でホタル鑑賞会が行われています。