令和4年2月 県議会リポート

次代へ向けた、ふるさと千葉づくりのため堅実な歩みを進めています。

ご挨拶

 厳しい寒さとコロナ禍の中、皆様方には如何お過ごしでしょうか。新型コロナウイルス感染症も暫くの間、収まりつつありましたが、新たな感染力の強いオミクロン株の出現により急激に市中感染が拡大、最高感染者数を記録し、「まん延防止等重点措置」が1月22日から適用されることになりました。感染により苦しい闘病生活を強いられ、その後遺症で悩まされたり尊い人命が失われる等、身近に感じることは悲しいことであります。
 今日迄、長い歴史の中で営々と築かれて来た人間社会の既存の仕組みが変わりつつあります。特に、経済活動の抑制では新卒者の就職難や企業の倒産、離職、飲食店の営業制限等、深刻な状況となっています。
 この新型コロナウイルスはリレー的に新たな変異株が出現し、人間社会を脅かし続け、完全に消滅するとは考え難いと思われます。コロナ禍は日本の政治経済、社会の脆弱性が浮き彫りになりました。国民の健康維持管理も安全保障の一環であることを痛切に感じています。国民が健康でなければ国家は成り立たないということを思い知らされました。
 今後、国・自治体・医療界が緊密に連携、臨機応変に対応し、コロナ禍の中でも社会活動が成り立つ仕組みの構築が出来ればと思います。私達も感染を意識し、家族、友人等、親しい間柄であっても感染対策を徹底しましょう。「うつさない、うつらない」ということを心掛けることが肝要だと考えます。現在の千葉県のコロナ禍対策の現況を報告致します。

浜田ほづみ

感染拡大に対応する医療提供体制の強化等の取り組みについて

◉病床の確保・臨時医療施設の整備について
…現在の即応病床数は、1,444床で、確保病床数1,696床(フェーズ2B、1月17日現在)となっており、新たな保険・医療提供体制確保計画もありますが、拡大状況により更に見直しを図り計画の増強をさせていかなければなりません。
◉夜間外来を伴う医療機関の確保
5医療機関で開始
◉発熱外来の確保802医療機関
…公表を承諾した医療機関は538であり、千葉県ホームページに掲載中
◉臨時医療施設等の確保
…ちばぎん研修センターを活用した臨時の医療施設110床(12月10日設置)、流山市民体育館50床、引き続き新たな医療施設の開設や宿泊療養施設の積み増しを図っていくと共に、民間施設等の一時借用、可動性の高いコンテナの活用など、様々な対策を講じていきます。
◉感染拡大時の対応について
…所要の措置を行っても感染が拡大し、医療のひっ迫が見込まれる場合には、県民に更なる行動制限を求めるとともに、通常医療の制限拡大下、緊急的病床を確保します。また更なる事態の悪化が避けられない場合、他の都道府県からの医療人材の派遣を国に要請します。

自宅・宿泊療養者への対応について

◉自宅療養者フォローアップセンターの設置
…保健所の実施する健康観察業務や受診調整業務を支援するため、設置します。従事者数は32名(1月24日現在)、自宅療養者症状把握のためのパルオキシメーター確保数は5万5千334台です。
◉配食サービスの強化
配送能力750件程度で、更なる増強を検討中です。

宿泊療養施設等の拡充

 確保室数2千267室ホテル等、(1月26日現在)新たな臨時医療施設の開設や宿泊療養施設の積み増しを図ると共に民間施設(ホテル等)の一時借用と可動性の高いコンテナの活用等、対策を講じていきます。
◉市町村との連携
…覚書を締結し、患者情報を共有して健康観察及び生活支援等を実施した覚書の締結数は50市町村は89です。(1月17日現在) 

保健所の体制強化

 感染拡大時においても、保健所が適切に把握された陽性者の情報に基づき、蔓延防止に係る判断等の業務に集中できるよう、保健所業務の負担軽減・効率化とともに感染状況に対応した人員体制の強化を図ります。応援職員は126人です。(1月17日現在)ITを活用した稼働状況の徹底的な「見える化」
 国が医療機関別の病床の確保・使用率を毎月公表することから各医療機関に対し、G-MISへの病床の使用状況の入力を徹底します。
◉千葉県の接種状況
◆接種対象人口に対する接種率(千葉県柏市)
 ・1回目…88・4%
 ・2回目…87・7%
 ・3回目…1・3%
◆全人口に対する接種率(2月2日現在)
 ・1回目…80・2%
 ・2回目…79・6%
 ・3回目…1・2%
 1回目、2回目の未接種者に対し接種機会の推進を図ります。1 回目・2回目も引き続き行う旨を県ホームページで周知するとともに、 SNSやラジオCMなどで情報発信していきます。

追加接種

 12月から開始された3回目接種が円滑に進むよう、集団接種会場を設置します。ワクチンの配分調整や進捗管理等を通じて市町村を支援します。 3回目接種の見通しとしては、令和3年12月から医療従事者、高齢施設入者、令和4年1月から一般高齢者への接種を開始し、3月頃から一般の方への接種を開始します。尚、若年層の感染も多いことから、5歳から11歳も接種をすることになりました。
 柏市は集団接種会場を開設し、3回目接種を前倒しで、1月26日からコールセンター、又はウェブサイトで受付を開始します。場所は中央体育館、南部クリーンセンター、沼南保険センター、柏の葉キャンパス駅前のコイルテラスの4か所で実施します。
 3回目接種のオミクロン株に対する効果は、90%入院を防ぐ効果があることが立証されています。

治療薬の投与体制の整備

 中和抗体薬の実施医療機関は、「ロナプリーブ」87機関、「ゼビュデイ」8医療機関となっています。
 外来で治療薬を投与できる医療機関リストを作成、発熱外来指定医療機関に提供します。関係機関と連携し投与可能な医療機関数を拡大していきます。
 また、経口薬の処方できる医療機関の登録を呼びかけるともに調剤を行う薬局リスト等の更新を行います。1月7日現在、650薬局となっています。

迅速に利用できる検査の環境整備

 検査を無料で行うため、県内236ヶ所(1月17日現在)の薬局等の検査実施拠点を整備しています。

レベル移行の基準の考え方1月1日にレベル2に移行

感染状況や医療ひっ迫状況の評価について、国において5段階に区分された「新たなレベル分類の考え方」が示さましれた。
 この考え方が引き続き感染状況にしながらも、医療ひっ迫の状況に重点を置いたものになっていることを踏まえ、この度の本県におけるレベル移行に係る指標を設定します。
 指標に該当した場合には直ちに次のレベルに移行して、時期を逸することなく、医療提供体制の確保や感染拡大防止対策を実行します。

千葉県無料PCR検査が県内140ヶ所でスタート

 オミクロン株の市中感染が確認されたことを受けて、感染に不安を感じる無症状の県民無料検査行い、ワクチン未接種者へも同様の検査を開始しました。期日は1月末日迄となっていましたが、延長を検討しています。
 柏市内のPCR検査事業者登録店は、ウェルシア薬局10店、ヤックスドラック3店、木下グループPCRセンター柏駅西口店となっています。(1月17日現在)

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